怪我の功名、実践編その1

コラム
2018.04.20

こにちは、リサオです(=゚-゚)ノ

 
今年は桜が美しかったですねー。おすましヒヨドリと。

 

さて、トシをとると涙もろくなるって聞いてたけど、この数年でウルウル度が急加速していてオソロシイです。喋ってる相手が泣きはじめると100パーつられて泣く。小説読んでも映画見てもエンゼルスの大谷翔平の記事読んでも泣く。なんならこのヒヨドリを見てるだけで泣く。どっかぶっ壊れてるんじゃないかしら。前頭葉かしら。恥ずかしいのでもうこれ以上はやめてほしいです。誰に頼めばいいのかわからないけどお願い。
 

それにしても大谷選手のおかげで久々に野球への関心が戻ってきました。昔は試合観戦に行ったりもしてたのに、いつの間にか関心がなくなってたのよね。中学時代にソフトボールをかじってたこともあり、野球自体は好きなままなのにね。それが今回、大谷選手を見て、ナンダナンダ?と興味を持ったわけです。やっぱしスケールのデカすぎる選手のことはずーっと見ていたいと思うものなんですね。今日はなにが起こるんだろうってワクワクさせてくれるから。そういや、自分はやらないのにマイケル ジョーダンの時代にはバスケット見てたしルールも知ってた。タイガー ウッズが出てきたときもそう。だからってゴルフ業界のえらいひとたちは、スーパースターさえ現れればゴルフ人口が増えるって思ってるみたいだけど、AONのときとは時代が違う。そもそも超ド級の常識外れなスーパースターじゃなきゃ無理だし。松山英樹プロや小平智プロは夢を見させてくれるけど、ゴルフ人口増に激しく貢献するかはわからない。

 

自分自身が30代後半に突然ゴルフにハマって有り金ぜんぶ使い果たしてみてわかったことは、日本のゴルフはお金がかかる。なにより交通費がかかる。毎月カードの請求明細に「ETC」の文字が並んでるの見ると倒れそうになるもん。そりゃあハードル高いわ。ゴルフが大好きでゴルフ場が大好きで毎日毎日ゴルフだけして生きていたいと心底願ってるわたしですら無理だなって思うんだから、やったことのないひとがすんなり始めるわけがない。こんなにすんばらしい遊びなのにもったいないよ。しかもいっぱい社会貢献できる遊びなのにさ。
 

社会貢献って思ったきっかけは、右足親指の骨折。せっかく折ったので、折れてるときしか経験できないことをいろいろやってみようと。まず考えるべきは移動手段。医者は「カカトと足の外側つけて歩いてもいいけど、これ以上ズレたら手術だから絶対にぶつけないでね」って脅す。えーそんなん松葉杖じゃ不安じゃん。わたしせっかちだから。ものすごいせっかちだから。グズがとにかくキライだから。自分がグズなのに耐えられず急いで動こうとして焦って転ぶ姿が見えるわ。パシフィコ横浜で開催するジャパンゴルフフェアも行かなきゃだったし、会場で誰かに踏まれる恐怖もある。

 

じゃー車椅子かなあと。大袈裟だけど、「要注意!」って記号にはなる。もともと車椅子については経験してみないとホントのところはわからないだろうなと思ってたことだし。で、ネットで調べたら自走式車椅子のレンタル料は2週間4500円プラス送料みたいな感じ。ちなみに電動式はその3倍ぐらい。病院でちょっと自走したことがあったので今回は自走式をレンタルしたんだけど、まー想像以上に厳しかった。道の凹凸や段差や下り傾斜にいちいちビビリ、行く手を阻む違法駐車車両に毒づき、近所のスーパーに行くだけでもうヘトヘト。上腕三頭筋を鍛えてやるって張り切ってたけど、首やら肩やらいろいろやられました。次回は奮発して絶対に電動式にするわ。次回とか言うからコトダマになってまた怪我するんだよって叱られるけど、なんかもう特攻隊長が自分の役回りなんじゃないかと最近思う。「おれの屍を越えてゆけ」って気分。今回も大変だったけど、でもそのおかげで収穫もたくさんあった。

 
ちなみに、これは借りられないだろうけど、段差も傾斜もどんとこいなWHILLって車椅子があるの。これだったらすごい心強いだろうな。外出できるな。大阪にある『ATCエイジレスセンター』ってとこで試し乗りした友達の感想は「乗り心地最高。操作も思いのまま」だって。エイジレスセンターは日本最大規模で展開する、介護・福祉・健康関連の常設展示場なんだって。行ってみたいな。

 

話を戻して今回の収穫について。

 

まずわかったのは、日本でいうところのバリアフリーっていうのは、介助者ありきのバリアフリーだってこと。だってゴルフフェアやったパシフィコ横浜ったら、車椅子専用駐車スペース(車道)とエレベーター乗り場(歩道)の間にいきなり段差があったもん。自分の目を疑った。周囲を探したけど段差のないところはなかった。ひとりじゃ登れないよ。来るなり断念だよ。あと、車椅子用のトイレの引き戸は手を離すと閉まっちゃうからすんなりは入れない。ギャグかイヤガラセのように車椅子ごと挟まる。ジタバタして体力も気力も消耗する。間に合わなかったらどうしてくれるんだ。いずれも付き添いがいればなんとかなるけどね。つまり日本は、特に東京は、かな、障害があるなら家に引っ込んでたら?という考えなんだろうね。ネットでなんでも買えるじゃん、と。これでパラリンピック開催しようとしてるって聞くとめまいがします。せめて全国民に車椅子生活体験を義務づけてほしい。少しは気持ちがわかると思うから。足を包帯でグルグル巻きにして動けないようにしてね。日本人に必要なのは『お・も・て・な・し』より『お・も・い・や・り』だもん。

 

ほかに、ニンゲンの認識のことでビックリしたのは、みんな自分の目の高さでしかモノを見てないってこと。車椅子って背がだいぶ低いから、すぐ近くに来るまで全然気づかないみたい。友達にぶつかりそうになったり、挨拶しても素通りされたりした。「志村後ろ後ろ!」みたいに「下!下!」って言って初めて認識してもらった。いくら背が低くても車椅子って結構デカいのに、わからんもんかね。でもわたしもひとのことは言えないのです。今回やけにベビーカーに乗ってる子と目が合ったの。こっちは「お!」って挨拶するのに相手には「ちょ、あんたデカくね?」みたいな顔されたけど、それはさておき目線が一緒。で、今までベビーカーについて真剣に考えたことがなかったんだなあって。人混みは親も子もコワイだろうなって。そう思った。そういう配慮がなかったことを反省した。わたしはモーレツな妄想家だし共感能力もかなり高いと思うんだけど、それでも実際にやってみないと気づかないことがいーっぱいあった。わかったつもりになっちゃダメだね。

 

それでいろいろ考えたり調べたりしてたら、どうやら障害や麻痺を負ったひとがリハビリにゴルフを選ぶことが多いらしい。跳んだり跳ねたり走ったりはできなくても、確かにゴルフならなんとかなりそうに思えるよね。あと、単調なリハビリ『訓練』と違って、仲間と楽しくゴルフしてたら自然にリハビリになるのがいい。楽しさは一番のモチベーションだから。車椅子だったひとがゴルフしてたら歩けるようになったってケースもあるほど。それほどの効能がありながら、ゴルフ場はバリアフリーの対極にある。さっき社会貢献って書いたのはそこ。たとえばアメリカ製の車椅子利用者用の一人乗り電動ゴルフカートはシートが回転するから座ったままショットできる。どこかのゴルフ場が1台導入してくれたら、今まで諦めてたひとを呼べる。足が悪くなって仕方なくゴルフを引退した高齢者も戻ってこられる。そしたらゴルフは本当の意味での生涯スポーツになり得る。すごい役に立つのに。悪いイメージもなくなるのに。やりようはいくらでもあるよね。というようなことを『月刊ゴルフ用品界』5月号にも書いたので、出たら載せます。原稿一本書けたんだから怪我した甲斐があったってもんだね。医療費まではまかなえないけどね。でも怪我の功名。

 

今まで怪我は何度もしてるんだけど、骨折も3回目だし、でも今回は今までとだいぶ心持ちが違いました。もっとも考えたことは『人助け』について。友達にいっぱい助けてもらったから。救急のときから私が運転できるようになるまで病院に車で送迎してくれたり、小魚を差し入れてくれたり、「家政婦するよ」って来てくれたり、大雨で近所の歯医者に行くのを諦めようと思ったら40分かけて車で送迎しに来てくれたり。ゴルフフェアでもたくさんの友達に車椅子を押してもらったし、FB友達がお見舞いにお菓子を持ってきてくれたり、追加の小魚も貰ったな。人生でこんなに小魚食べたの初めてだ笑。とにかくすごいすごい助けてもらったの。本当にありがとう。

 

ちょっと前までは、ひとの親切を素直に受けられなくて、すぐ「大丈夫」って言ってたんです。でも今回ほんとにどうにもならなかったから、ひとの好意に全面的に甘えることにした。そしたら誰かに頼ることができるようになってすごい楽になりました。きっと親切はする側もされる側も得手不得手があって、するのもされるのもコツがあるんだと思う。自分はされるのが下手だった。されるのが上手になると、するのも上手になる気がします。今回特に男性からよく聞いたのは「たとえば車椅子のひとを見たとき、手助けしたいと思うけど、どうしたらいいのかわからない」っていう戸惑い。手を貸そうとして断られた経験があるとできなくなっちゃうみたい。「あと、大丈夫ですか?って聞くと、大丈夫ですって言われるし」。ふむ。大丈夫かと聞かれれば大丈夫と答えるしかないんだよね。だからたとえば車椅子が危なっかしかったら、ニコニコっと「押しますよー」って言ってくれれば「ありがとうございます」ってお願いできる。要は言い方。自分なりにトライしてみるしかないけど、「〜ですか?(Are you〜?)」より「〜しましょう(Let me〜)」形式のほうがいいのは確か。

 
こちらゴルフフェアにて。右・車椅子押し名人ノビー。左・よしおくん

山内さん、センパイにまで押してもらっちゃって恐縮です。。。

プロギアのQちゃんにも♩

 

今年はわたしが愛用してるパター、クロノスゴルフのブースもありましたよー。デザイナーのフィリップは相変わらず超絶ステキだった。こんときは車椅子の高さに合わせてくれてるの。小学生気分満喫したよ。
前に書いたKRONOSの記事はこちら



 
ゴルフネットワークプラスのブースに実写版『ぼんちゃん』もいましたー!ご存じないかたのために、2次元でぼんちゃんを描いたのはわたしなんだけど、線がヘナヘナなせいで、3次元にするのはすごい大変でした。大変だったのはフェルト作家の小林さん。感謝です。

こっちがもとの絵。ヘナヘナ。

 

ちょっと真面目な話になったけど、結局みんな老いるんだからね。親切は自分に返ってくる。てことでまた次回。

著者

大隈 里砂(リサオ)

大隈 里砂(リサオ)

元インドア文学少女からの、遅咲き・狂い咲きゴルファー。フォトグラファーであり、イラストレーターでもあり、コラムニスト。アーティスト気質の視点は、一種独特の表現にゴルフ業界内でも多くのファンをもつ。その狂った?ゴルフへの愛情の一部をご紹介して行きます。

関連するキーワード

カテゴリ
お知らせ(10)
ニュース(3)
コラム(45)
大蔵ゴルフスタジオ世田谷(2)
フィッティング(35)
メーカー紹介(7)
製品情報(20)
試打インプレション(16)
試打会(1)
業界ウラ話(5)
スクール(2)
PXGシリーズの詳細はこちらから
エイミンゴルフアカデミー
ランダムゴルフアカデミー世田谷